ランサムウェアとは?仕組み・感染経路・企業がとるべきセキュリティ対策をわかりやすく解説
2026/01/13

ランサムウェアとは?
ランサムウェア(Ransomware)とは、感染したPCやサーバーのデータを暗号化して使用不能にし、その復旧(複合)と引き換えに「身代金(ランサム)」を要求するマルウェアの一種です。
近年は、単にデータを暗号化するだけでなく、機密情報を盗み出し「身代金を支払わなければデータを公開する」と脅す**「二重恐喝(ダブルエクストーション)」**の手口が主流となっており、企業にとって最大級の経営リスクとなっています。
ランサムウェア攻撃の仕組み(4つの段階)
ランサムウェアの被害は突然発生するわけではなく、攻撃者は時間をかけて準備を行います。
一般的な攻撃フローは以下の通りです。
- 1.侵入(Initial Access): メールやVPN機器の脆弱性を突き、社内ネットワークへ侵入する。
- 2.潜伏・探索(Discovery): ネットワーク内を探索し、管理者権限の奪取や重要データの特定を行う。
- 3.窃取・暗号化(Exfiltration & Encryption): 情報を外部へ持ち出した後、一斉にデータを暗号化する。
- 4.脅迫(Impact): システムを使用不能にし、画面上に脅迫文を表示して身代金を要求する。
主な感染経路
企業における主な感染経路は、以下の3つに大別されます。
- ・VPN・リモートデスクトップの脆弱性: テレワーク普及に伴い増加。VPN機器の更新漏れや、安易なパスワード設定が狙われます。
- ・標的型攻撃メール: 業務連絡や請求書を装ったメールの添付ファイルやURLを開かせる手口です。
- ・脆弱性の放置: OSやソフトウェアのアップデートを行わず、既知の脆弱性が残っている端末が入り口となります。
企業が実施すべきランサムウェア対策
対策は「侵入を防ぐ技術的対策」と「被害を最小限にする運用的対策」の両面が必要です。
技術的対策(侵入を防ぐ)
- ・OS・ソフトの最新化: 脆弱性を塞ぐため、更新プログラムを迅速に適用する。
- ・認証の強化: VPN等の外部接続には多要素認証(MFA)を導入する。
- ・セキュリティ製品の導入: EDR(Endpoint Detection and Response)等を導入し、侵入後の不審な挙動を検知できるようにする。
運用的対策(被害軽減と復旧)
- ・オフラインバックアップ: バックアップデータをネットワークから切り離して保管し、ランサムウェアによる暗号化を防ぐ。
- ・復旧訓練の実施: バックアップから実際にシステムを戻せるか定期的にテストする。
よくある質問(FAQ)
Q. ランサムウェアに感染したらどうすればいいですか?
A. まずは感染端末をネットワークから切り離し(LANケーブルを抜く、Wi-Fiを切る)、被害の拡大を防ぎます。その後、警察やセキュリティ専門機関へ相談してください。身代金の支払いは推奨されません。
Q. バックアップがあれば大丈夫ですか?
A. バックアップデータ自体が暗号化されるケースが増えています。ネットワークから物理的に隔離した「オフラインバックアップ」や、書き換え不可能なストレージへの保存が重要です。
Q. なぜセキュリティソフトを入れているのに感染するのですか?
A. 設定の不備や更新漏れ、または正規の管理ツールを悪用して検知をすり抜ける手口があるためです。「侵入されることを前提」とした多層防御が必要です。