DX時代に企業が求められるID管理とは?管理システム選定時の4つのポイント

2023/03/20

 

main.jpgDX(デジタルトランスフォーメーション)は、いまや企業が取り組むべき必須課題の一つです。そんなDXを実現するための第一歩として、適切なID管理は欠かせません。クラウドサービスの業務利用も増えた昨今、適切なID管理はDX推進のためだけでなく、自社を守るための手段としても有効です。
この記事では、ID管理の基礎知識からDXとの関連性、ID管理システムを選定する際の4つのポイントについて解説します。

■そもそもID管理とは?

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そもそもID管理がどのようなものなのか、基礎知識から重要性について解説します。

◇利用者を識別するための情報を管理すること

ID管理とは、利用者の認証において、識別するための情報(ID)を管理することです。どのシステムに誰がアクセスできるのか、といった認証情報だけでなく、どのような動作(処理)を行なえるか、といったアクセス制限などの認可情報も併せて管理します。
ID管理では、認証と認可の情報を利用者ごとに設定し、IDの追加・変更・削除を適切に行なうことが求められます。IDに含まれる情報はユーザー名やパスワードだけでなく、所属部署・入社日・役職・生年月日・住所などさまざまです。

近年では企業が利用するシステムも多様化し、複数のシステムで管理されているID情報を一元的に管理する“統合ID管理”が重要視されています。統合ID管理を導入することで、利用者の利便性向上だけでなく管理者の負担軽減にも効果があり、より適切で効率的なID管理を実現可能です。

◇適切なID管理は企業を守るために重要

適切なID管理は、企業を守ることにつながります。適切にID管理ができていなければ、不正アクセスなどの問題が発生するかもしれません。例えば、退職者のID情報を削除しないまま残しておくことで、そのIDが不正アクセスに利用される可能性が考えられるでしょう。
不正アクセスの対策については、「企業が実施すべき不正アクセス対策4選!被害を受けた場合の対策と併せて解説」 にて詳しく解説しているため、こちらもご覧ください。
クラウドサービスの業務利用が一般的になった昨今では、重要な情報の保存場所とアクセス経路が多様化しています。変わりゆく環境の変化に対応するためにも、適切なID管理は非常に重要といえるでしょう。

 

■DXを目指す企業にID管理が必要な理由

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日本におけるDXとは、「社会のニーズとともにサービスやビジネスモデルを変革し、業務・組織・企業文化・風土を変革して優位を確立すること」とされています。デジタル化が進む昨今では、企業のDX推進は重要課題となっており、DX推進の第一歩として取り組むべき対策がID管理です。
ここからは、DXを目指す企業にID管理が必要な理由について解説します。

◇クラウドサービスやBYODの普及

コロナ禍でテレワークが普及し、クラウドサービスを業務利用する機会が増えています。加えて、個人のデバイスを業務利用するBYODも普及しており、企業が管理すべきIDやデバイスは爆発的に増えています。
このように環境が変化するなかで、IDやデバイスを適切に管理できなければ企業の機密情報を守りきれません。DXとは単なるIT化やデジタル化を表すものではなく、業務や企業文化などの変革でもあるのです。
IDを取り巻く環境が大きく変わるなかで、情報を守ることと併せて変革を目指すためには、厳密なID管理が必要不可欠な要素といえます。

◇業務の効率化

クラウドサービスの普及もあり、企業で管理すべきID情報が急増していることで、近年はIDの管理作業が煩雑になる傾向にあります。
このような状況下で求められることは、社内システムやクラウドサービスなど、業務で利用するシステムに関連するID情報を最適化して一括管理することです。
今まで複数のシステムごとに割り当てられていたID情報を、まとめて管理することができれば、ユーザーと管理者の双方が抱える課題を解決できます。
DX推進の目的は、変革して競争上の優位を確立することにあり、そのためには業務の効率化と生産性の向上が欠かせません。効率的なID管理は、DXの目的を達成するための一手となるはずです。

◇ID管理は“ゼロトラスト”への入り口

近年では、社内システムだけではなく、さまざまなクラウドサービスを利用することも多くあります。
しかし、従来どおりのID管理では、クラウドサービスを含めた一元的なID管理は難しいでしょう。また、各社員にID管理を任せてしまうと、セキュリティの強度にばらつきが出てしまうなど、セキュリティ上の問題が発生する可能性も考えられます。
このことからも、適切なID管理を実現するためには、クラウドサービスも含めて一元的に管理できるID管理システムの導入がおすすめです。

また、近年注目を集めるゼロトラストを実現するための手段としても、ID管理は重要となります。ゼロトラストとは、“すべての通信を信用しない”という前提のもとで、セキュリティ対策を行なうという考え方です。
企業にとって適切なID管理はDXを実現するための足がかりとなり、ゼロトラストの実現によって、より安全で今後の業務環境に適したセキュリティ対策が実現できるでしょう。

 

■ID管理システムを選ぶ際の4つのポイント

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適切なID管理を実現するためには、ID管理システムの存在が欠かせません。ここからは、ID管理システムを選定する際に注目すべき4つのポイントについて、説明します。

◇クラウドサービスも含めたID情報の一括管理の実現可否

先述のとおり、テレワークの普及もあり、クラウドサービスの業務利用が一般的になった昨今では、クラウドサービスのID情報も含めて一元管理することが求められます。
従来は、Active Directoryを利用して社内システムのIDを一元管理していましたが、この方法ではクラウドサービスのID管理は難しいでしょう。
クラウドサービスとしてのID管理(IDaaS)など、導入におけるハードルが低いサービスもあるためチェックしてみてください。
Active Directoryについて詳しくは下記記事も参考にしてみてください。

Active Directoryとは?導入するメリットやデメリット、活用方法について解説

◇シングルサインオン(SSO)の実現可否

シングルサインオンは、一度のログインで複数のシステムへのログインを実現する技術です。複数のシステムを利用することが一般的となった昨今では、利用者はシステムを利用するたびにログインしなければなりません。このように、ログイン時の手間がかかることで、業務効率の低下につながる場面もあるでしょう。
複数のシステムやサービスのID情報を一元管理できれば、シングルサインオンも実現可能です。シングルサインオンは利用者の利便性向上だけでなく、管理者の管理工数の削減にもつながります。

業務効率化のためにもシングルサインオンは有効であり、シングルサインオンの実現可否は、ID管理システムを選ぶ際の重要なポイントの一つです。
シングルサインオンについて詳しくは下記記事も参考にしてみてください。

SSO(シングルサインオン)とは?メリットやSSOの仕組み「SAML認証」について

◇多要素認証への対応

多要素認証は、従来のパスワードのみによる認証だけでなく、デバイス認証や生体認証などの複数の要素を組み合わせた認証です。例えば、パスワードと併せてスマートフォンに届くSMSを使って認証したり、指紋を使って認証したりします。
昨今、聞く機会の多い“二段階認証”や“二要素認証”は他要素認証の一種であり、不正アクセスを防ぐために有効な手段です。不正アクセスによる企業への影響は非常に大きいことからも、多要素認証への対応はID管理システムを選定する際のポイントといえます。
多要素認証について詳しくは下記記事も参考にしてみてください。

多要素認証(MFA/Multi-Factor Authentication) | セキュリティ用語集)とは?二要素/二段階認証との違いや種類、導入のメリットなどを徹底解説

◇サービス自体の安全性

社内のID管理システムとしてIDaaSを利用する企業も多く存在しますが、IDaaSを利用する場合は、サービス自体の安全性を慎重に確認しましょう。
IDの一元管理ができれば、利便性の向上・業務の効率化・セキュリティの強化などが期待できますが、その一方でリスクも存在します。

例えば、IDを一元管理するためのシステムやサービスが停止してしまうと、すべてのサービスが利用できなくなる可能性もあるのです。また、安全性の低いIDaaSを利用すると、サービス自体が攻撃を受け、一元管理するID情報がまとめて盗取されてしまうセキュリティリスクも考えられます。
ID管理システムを自社で構築する場合は、自社で万全のセキュリティ対策を実施する必要があるでしょう。IDaaSを利用する際は、サービス自体の安全性が高く、停止するリスクの低いサービスを選ぶことが重要です。

■DXを目指す企業におすすめのID管理システム“トラスト・ログイン”

ID管理システムを自社で構築する場合、多くの手間とコストがかかるためIDaaSの利用が推奨されます。そのなかでもおすすめなのは、安全性が高く、手軽にシングルサインオンを実現できる“トラスト・ログイン”です。

トラスト・ログインは国内登録社数No.1 のシングルサインオンサービスとして、多くの企業で導入されています。トラスト・ログインはクラウドサービスも含めて社内システムのID一元管理を実現し、シングルサインオンや認証の強化機能によってセキュアな業務環境を実現します。
ID連携オプションとして、Active Directoryなどとも連携できるため、既存のID管理システムを拡張する手段としても利用可能です。
トラスト・ログインは無料プランから利用でき、全機能を利用できるプロプランも月額利用料が1つのIDにつき300円と低コストで導入できます。


稼働率や安全性に関しては、過去12ヵ月における稼働率は99.9%であり、国際規格であるISOに認定されているため情報セキュリティの安全性が高く、安定したサービスとなっています。
トラスト・ログインを運営するGMOグローバルサインは、20年以上SSL認証局として実績があり 、セキュリティに関するノウハウを持った企業です。
安心・安全で安定したID管理システムの導入を検討している場合は、トラスト・ログインの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

■まとめ

利用者の認証において、識別するための情報(ID)を管理するID管理は、いまや企業にとって必要不可欠なものです。適切なID管理は企業を守るために重要であり、業務の効率化やDX推進のためにも欠かせません。
適切なID管理を実現するためには、ID管理システムの導入が推奨されますが、選定する際には次の4つのポイントに注目するとよいでしょう。

・クラウドサービスも含めたID情報の一元管理の実現可否
・シングルサインオン(SSO)の実現可否

・他要素認証への対応

・サービス自体の安全性

クラウドサービスの業務利用が増えたことから、包括的なID管理を実現するIDaaSの導入がおすすめです。
GMOグローバルサインでは、簡単最速のシングルサインオンサービスとしてIDaaSのトラスト・ログインを提供しています。トラスト・ログインについて詳しく知りたい方は、以下から資料請求できるので、ぜひご検討ください。

国内登録社数No.1のシングルサインオン“トラスト・ログイン”


 

この記事を書いた人

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GMOグローバルサイン株式会社
トラスト・ログイン事業部
プロダクトオーナー
森 智史

国内シェアNo.1のSSL認証局GMOグローバルサインで10年間サポート部門に従事。抜群の知識量と分かり易い説明で多くのお客さまからご支持いただく。
現在は自社IDaaSのプロダクトオーナーとしてお客さまの意見を伺いながら使いやすくセキュリティの高いサービスを開発者たちと共に作成中。