社用携帯は必要?導入のメリットと活用する際の注意点
Webサービスの利用が拡大し、テレワークの導入も進んできた昨今、あらためて社用携帯の必要性が見直されています。スマートフォンなどの社用携帯を自社にも導入するほうが良いのだろうか、と悩まれる担当の方も多いでしょう。
そこでこの記事では、社用携帯の必要性、メリットや導入時の注意点について解説します。デジタル化が進む社会において求められている社用携帯について、理解を深めましょう。
■社用携帯の必要性
業務におけるクラウドサービスの利用増加や、コロナ禍によるテレワークの普及などで、携帯電話をはじめとしたモバイルデバイスの業務利用が増えています。モバイルデバイスは、電話やメールといった連絡だけでなく、スケジュールの確認や調整、データの受け渡しといったさまざまな用途に使われます。
2022年のMMD研究所の調べ(※)によると、社用携帯の利用率は大企業で42.1%、中小企業で30.4%でした。また、近年では、個人のスマートフォンなどのデバイスを業務利用するBYOD(Bring Your Own Device)も活発化しています。
一方で、モバイルデバイスのビジネス利用では、セキュリティとプライバシーの管理、そして適切な情報通信環境の整備が必要です。そのため、ほとんどの人が携帯電話やスマートフォンを所有している現在においても、プライベート用とは別の、社用携帯を支給する企業が増えています。
社用携帯は以前から存在するものです。しかし、急速なデジタル化で働き方が大きく変わったいま、社用携帯の必要性が見直されています。
※出典:MMD研究所「2022年法人向け携帯電話の利用実態調査」
■社用携帯を導入するメリット
社用携帯は、ただ便利なだけではありません。ここでは、社用携帯を導入するおもなメリットを3点解説します。
◇データ活用・事務処理の効率化
社用携帯を持つことで、いつでもどこでも顧客やほかの社員と連絡が取れるだけでなく、データのやりとりやクラウドサービスなどの利用も可能になります。
Webサービスやクラウドサービスの多くは、モバイルデバイスからのアクセスも想定されているため、パソコンと同様にサービスを利用可能です。社外でも業務に対応できることでスムーズなデータ活用につながります。
また、社用携帯であれば通信料や通話料を一括管理できます。そのため、必要な通信料の申請や経理のチェックといった手間が発生せず、プライベートな携帯電話を業務利用する場合と比較して事務処理が効率化されます。
◇取引先の信用獲得
プライベートの携帯電話でも、顧客の連絡先さえ知っていれば連絡が取れます。しかし、顧客情報がプライベートの携帯電話に保存されることで、プライベートでの利用時に情報が流出するのではないか、といった不安を顧客に与える可能性もあります。
その点、社用携帯であれば会社で情報や運用を管理しているため顧客も安心でき、取引先からの信用を得やすくなります。
◇情報漏えい防止、社員のプライバシー保護
プライベートな携帯電話を業務利用する場合、最も懸念されるのはセキュリティ面です。社内データや機密データの安易な持ち出しは、情報漏えいにつながる可能性があります。一方で社用携帯は会社でデバイスを管理できるため、統括的にセキュリティ対策ができます。
また、社員のプライバシー保護の観点からも社用携帯は安心です。プライベートの電話番号を仕事関係者に教えたことで業務時間外でも仕事を気にしてしまう、といったことを避けられます。
■社用携帯の活用事例
スマートフォンなどの社用携帯を利用することで、気軽に連絡が取れるようになるだけでなく、さまざまなアプリや機能も利用できるようになります。ここでは、外出先やテレワーク環境などでの社用携帯の活用事例をご紹介します。
- ・スケジュール管理
クラウドサービスのカレンダーを利用することで、すぐに自身の予定を確認して、他者と共有できます。また、勤怠管理のアプリを使えば、在宅勤務などのテレワーク環境でも勤怠時間を記録できます。
- ・データの共有
社用携帯にデータを共有することで、外出先であっても必要な資料データをすぐに確認できます。例えば、急にアポイントが取れたクライアント企業に向かう途中でその顧客情報を確認したり、デバイスにダウンロードしていない参考資料でも、プレゼンでのスクリーンに表示したりすることも可能です。
- ・テザリング機能によるWi-Fi利用
スマートフォンに搭載されているテザリング機能を使えば、ノートパソコンをインターネットにつなぐためのモバイルルーターとして利用できます。これにより、外出先からインターネットを使えるようになり、オフィスにいるときと同様に仕事ができます。
■社用携帯の導入における注意点
社用携帯の導入において一番に懸念されるのは、セキュリティリスクです。ここでは、セキュリティリスクにつながる管理面および運用面での注意点を解説します。
◇デバイスのセキュリティ対策
社用携帯を導入する際には、特にデバイスのセキュリティ対策を十分に行なう必要があります。常にネットワークに接続してデータを活用できるということは、それだけセキュリティリスクも高くなるためです。
例えば、セキュリティ事故の例として、社用携帯の紛失による情報漏えいが挙げられます。また、アカウント情報などが抜き取られ、不正アクセスの被害に遭う可能性もあります。こういったリスクを想定し、社用携帯のデバイスには適切なセキュリティ対策が必要です。
具体的な対策例としては、「デバイス証明書」の利用があります。デバイス証明書とは、携帯端末に登録される電子証明書です。デバイス証明書がある携帯端末にのみサービスへのアクセスを許可することで、仮にアカウント情報が漏えいしても、異なる端末からはアクセスできないように設定できます。
◇運用ルールの策定と徹底
セキュリティ対策には、デバイスのセキュリティ対策に加えて、運用面での対策も必要です。
社用携帯の使い方や運用方法といったルールを事前に定め、周知徹底しましょう。特にスマートフォンの場合は使い方の自由度が高いため、何をどこまで利用して良いのかを事前に定めておくことが大切です。
また、セキュリティリスクへの理解を深めるために、セキュリティポリシーに沿ったセキュリティ教育も忘れずに実施しましょう。
■社用携帯を業務活用するならGMOトラスト・ログインがおすすめ
社用携帯を業務で活用する場合、社外から社内システムにログインする機会が増えます。多くのシステムやサービスにログインするため、利便性の観点からシングルサインオン(SSO)の導入も併せて検討するのがおすすめです。また、社外アクセスのセキュリティ対策として、デバイス証明書によるアクセス制限も実施したいところです。
そこで、SSOとデバイス証明書の両方に対応できる「GMOトラスト・ログイン」の利用がおすすめです。GMOトラスト・ログインとは、簡単にSSOを実現できる無料のクラウド型パスワード管理ツールで、簡単・最速のSSOとして現在多くの企業に導入されています。
また、GMOトラスト・ログインの「デバイス制限機能」を使えば、社用携帯に簡単にデバイス証明書をセットアップでき、第三者のデバイスからの不正アクセス防止に役立ちます。デバイス制限機能は、一般的なブラウザやアプリといった幅広い環境に対応しており、デバイス証明書のセットアップも簡単です。
GMOトラスト・ログインを運営するGMOグローバルサイン株式会社は、20年以上の実績をもつSSL認証局です。そのため、1ID150円で10端末まで利用可能な点もGMOトラスト・ログインならではの特徴となります。
また、GMOトラスト・ログインのサービス稼働率は過去12ヵ月で99.99%と安定しているため、安心してご利用いただけます。
社用携帯を導入する際には、簡単にSSOとデバイス制限を実現できるGMOトラスト・ログインの導入も併せて検討してみてはいかがでしょうか。
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■まとめ
デバイスのセキュリティ管理や社員のプライバシー保護の観点から、社用携帯の導入が増えています。社用携帯はメリットが多く、さまざまな業務の場面で活用できるため、この機会に社用携帯の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
社用携帯の導入を検討する際には、SSOによる利便性の確保や、デジタル証明書といったデバイスのセキュリティ対策も併せて検討しましょう。また、運用ルールの策定や社員教育といった、運用面でのセキュリティ対策も必要です。適切なセキュリティ対策を施すことで社用携帯を安心安全に使え、業務の効率化やデータ活用に役立てることができます。
この記事を書いた人
GMOグローバルサイン株式会社
トラスト・ログイン事業部
プロダクトオーナー
森 智史
国内シェアNo.1のSSL認証局GMOグローバルサインで10年間サポート部門に従事。抜群の知識量と分かり易い説明で多くのお客さまからご支持いただく。
現在は自社IDaaSのプロダクトオーナーとしてお客さまの意見を伺いながら使いやすくセキュリティの高いサービスを開発者たちと共に作成中。